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2019.04 少し過去の気持ちを振り返る。

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ガレージに棲みたかった。

クルマのある人生に憧れた。

深夜に一人カーグラフィックTVを観て松任谷正隆の声に痺れた。

屋根の無いアパートの駐車場は砂利敷だったり隣りとの間隔がやたらと狭かったり。

ドアを当てられて傷が出来た時や悪戯をされて給油口を壊された時は

凹んで仕事の効率が著しく下がった。



若かった頃のそんな理想のかたちが今のGARAGE HOUSE。

棲んでみてわかったことは色々ある。

天候に左右されないので寒い時期に窓が凍ってたりやハンドルが暑くて触れないとかがないこと。

そもそもで手を温めながらヤカンにお湯を入れて窓にどぼどぼと掛けてエンジンを掛ける習慣が無くなった。

気温の寒暖差が外に比較して小さいのでとにかく塗装の痛みが劇的に少ないこと。

2年程前に10年乗って惜しくも手放した車は最後までライトの黄ばみは起きなかったし艶があって

4-5年目位の印象だった。

乗らない日は雨に濡れないせいもあったと思う。そう、乗らないと雨に濡れないのだ。

たまの洗車でほぼ新車の輝きを保つことはクルマの運転が好きな自分に取って

いつまでもずっと愛着を持てる結果となった。



つい先日は8年乗ったクルマを手放したがボディの艶感は新車の頃のまま。

きっとそうなるだろうとは思っていたけれど経験するとこれほどとはと思う。

その代わりガレージの扉は14年目にして相当の劣化をしてきたので

建物外部に面した部位の受けるダメージはかなりあるのだと自覚する。

ずっとガレージの中に鎮座する自転車は13年くらい経った筈だが未だに劣化

の気配がない。



元々が倉庫でガレージの階高が高いので中間部に桁を通してインナーテラスを設けて

そこは今でも洗濯物干場として使っている。

14年経った今でもそこから見るガレージ内の上から望む景色は新鮮だ。

自分のアイコンとして今でもエントランスの写真は使用中。

建物を計画する時に世間の常識を疑ってかかることはあまりないけれど

この考え方のテラスは他では見たことはないのでオリジナルではあるのだろう。

でも間違ってはいないと今でも思うのでこのスタンスは変えるつもりもない。



少し上の方から俯瞰して建物を妄想する癖は当初単線のボックスで脳内で構築

されていたが今ではカラーでより具体的に浮かぶ。

あと何年この仕事に従事出来るかはわからないが自身が必要とされる限り

もう少し役に立ちたいなと思う。



それは用途が住宅に関わらずこれからも。

終の棲家とすべくガレージの中のクルマも少しづつ整理して

まだ手に入れていないが最期にはバイクも置きたいという野望もある。

人生はまだまだこれからだ。

色んな人の多様性に追随できる提案をこれからもしていきたい。



ガレージからスタートした事務所はこれからもニッチな人の感性に

響く面白い建物にすべく頑張るのだ。

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